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製造業

ベトナム製造業の成長にとって外国投資は重要な役割を担っており、優遇策も充実しています

1. 概要

2001年~2010年期において、加工製造業は実質GDPの約20%を占めています。2008年以前に、GDPに対する加工製造業の割合は増加傾向にありました(2001年時点で19.78%、2007年時点で21.13%を占めています)。しかし、2008年からは減少傾向にあり、2010年には19.56%となりました。:

図表1:実質GDP(%)

出典:統計局

工業分野においても、特に20世紀の初めに加工製造業は重要な役割を担っており、2001年~2004年期において工業比重率の80%超を占めていました。2005年以降、急速な発展を見せた鉄工業に抜かれ加工製造業は2位となりましたが、なお45%前後を占めています。

2. 現状

加工製造業の有限案件のFDI累積によれば、2011年12月15日時点までで、授権資本金は930億米ドル、払込資本金は345億米ドルで7987件となっています。

日本からの投資については、2015年迄の累計投資件数は2,638件、FDI投資額は376.5億ドルで、製造業は、1,353件、投資額は313億ドルで83%を占めています。

2001年~2010年における成長規模と成長速度

2001年時点で加工製造業の生産額は183.5兆ドン(83億ドル)、その10年後の2010年には約4倍の伸びを見せ722.2兆ドン(328億ドル)になりました。平均的成長率は16.37%でした。

世界金融危機及びリーマンショックの直前まではベトナムの加工製造業は大きく成長していました(2001年~2007年期に約17.7%)が、その後これらの影響を受けて成長率が下がり、2009年には8.1%まで落ち込みました。

一方、加工製造業における外資系セクターの生産額は2001年に55.43兆ドン、2005年に126.9兆ドン、2010年に309.01兆ドンと急速な成長を見せました。2001年~2010年の10年間における加工製造業の外資系セクターの平均成長率は20.64%でした

各経済セクターの生産額

下のグラフを見ると、各経済セクターの生産額が大きく変動していることがわかります。2001年~2004年における生産額は国有セクター(NN)が1位、外資系セクター(FIS)は2位、第3位は民間セクター(TU NHAN)でした。2005年以降になると、外資系セクターの生産額が国有セクター及び民間セクターの生産額を大きく超えて伸び続け、国有セクター及び民間セクターとの差が大きくなっています。

図表: 経済セクター別の加工製造業の生産額(1994年、億ドン)

出典:統計総局

3. 成長可能性

ベトナムの労働コストは年々上昇していますが、先進国の労働コストと比べるとまだ安価だといえます。依然としてベトナムは、労働コスト及び高い技術を必要とする製造業・加工業へ外国からの投資を誘致する上で非常に有利な要因を持っていると言えるでしょう。

近年、例えば自動車製造の裾野産業は、部品、繊維部品、電子部品の製造分野に注目が集まっています。加えて、新たな一次産業の発展分野を支援するため、特に日本など東アジアの国際的企業からの投資を誘致するため、このようなベトナムの裾野産業は良好な環境を提供することができます。

もう一つの利点は、9千万のベトナム国内人口において若者人口比率が高いため、労働力に恵まれているということです。国内インフラ整備施策に関連して鉄鋼、建材、自動車、バイク、機材、機器等の加工製造業のニーズが増加しており、ベトナムは非常にポテンシャルの高い市場であるといえるでしょう。加えて、外国投資家もしくは加工製造業への投資家に対して、ベトナム政府及び各地方自治体から土地のリース料、法人税の優遇措置などが与えられます。コスト及びリスク削減に向けて、べトナムへの投資環境改善の努力がなされています。

4. 政府の発展戦略・計画

4.1. 投資誘致に対する政府・地方自治体の優遇措置

- 自動車・バイク産業

ベトナム政府は、2020年までのビジョンに基づいて特定の産業に対する政策の採用及び開発計画の策定を通じて、投資環境改善のために最善を尽くしています。投資家への支援として、さらに税制及び土地リース価格に関する優遇措置が導入されます。

2010年までの自動車業の開発計画及び2020年までのビジョンに基づき、3つの主要経済地域及び近隣地域において車の生産・組立及び部品の生産を進めます。具体的には、ハノイ・ハイフォン・クアンニンの3つの成長都市及び近隣地域、ホーチミン市・バリアブンタウ・ドンナイ・ビンズオンの4つの主要都市です。

- 電気機器製造産業

2008年、ベトナム商工省は2006年~2015年期及び2020年の電気機器製造産業企画のビジョンを発表しました。そこには電気機器製造産業の開発目標のほか、以下のようにいくつかの優遇措置が規定されています。

  • -市場に対する政策:輸入制限、国内電気機器の保護、中小企業の市場へ参入する条件の提供等の目標として、最大限の非関税(WTO約束に沿う)を適用
  • -投資に対する政策
  • -科学技術の研究開発に対する政策:電気機器の開発に重要な科学技術プログラムの作成、科学技術研究活動に対する予算の増額、電気機器製造分野における新技術の応用の信用提供・保証。
  • -人材政策:生産にかかわる電気機器製造産業の人材育成のプログラムの見直し、育成形態の多様化。先進国への海外研修プログラムに参入する理科系の学生および卒業生に注目します。

- 繊維産業

繊維産業はベトナムの主要な産業であり、政府からの支援も手厚くなっています。2015年までの繊維産業の開発計画及び2020年に向けたビジョンが示され、投資・材料調達・人材・環境対策・市場の拡張などベトナム産業の開発政策が提案されています。

  • -投資に対する政策:輸出用の布及び素材の生産に力を入れます。その中で、国内外の企業と連携し、輸出用の織物、高品質の繊維の生産を進めます。
  • -材料供給に対する政策:ハノイ、ホーチミン等の大都市における材料供給施設の設置。
  • -環境保護に対する政策:紡織・染色工場の周辺の汚染処理。繊維専用団地において政府の規制通りの環境基準を満たした排水処理システムを設置する予定です。繊維企業に対する環境基準を適用、SA8000及びISO14000水準に基づいた環境を整備します。

その他、人材育成政策、市場開発政策、科学技術政策などがあります(2015年までのベトナム繊維産業の開発企画及び2020年までのビジョン)

- 飲料産業(酒類および清涼飲料)

飲料産業に対する優遇・支援政策は以下の通りです。

  • -政府は、商標・製品デザインを保護し、模倣品に対する取り締まりを強化。
  • -出資、起債、国内外信用機関から資金調達を通じて、飲料産業へ経済セクターの投資を誘致。
  • -科学研究活動経費、排水処理システムの整備資金、原材料地域に対する優遇措置(土地、地価)の支援。(2015年までのベトナム飲料産業の開発企画及び2020年までのビジョン)

4.2. 成長傾向・計画

- 自動車・バイク産業

  • -バイク産業: ベトナムのバイク産業は強力な生産・輸出産業の一つです。
  • -自動車産業:2020年までにベトナムの重要な産業にすること、国内市場ニーズを最大化すること、世界の市場へ参加すること。

- 電気機器製造産業

A) 平均成長率は、2010までは19%~20%、2011年~2015年は17%~18%。

B) 2010年までに、送電線及び変電所に関する国内ニーズを60%満たし、2015年には70%に向上させる。2015年、電動モータ及び通常発電機の需要の55%を満たすこと。

C) 2015年までに、ベトナムの電気機器製造業を高いレベルに到達させ、国内及び輸出におけるニーズを満たすこと。

D) 輸出額が2011年~2015年期に18%、2016年~2025年期に15%の予算を目指す。

Đ) 2025年までに送電線及び変電所の発送電設備を充実させる。

- 繊維産業

  • -2011年~2015年:生産成長率12%~14%、輸出成長率15%、2015年に輸出額を180億ドルにする。
  • -2016年~2020年:生産成長率12%~14%、輸出成長率15%、2020年に輸出額を250億ドルにする。

- 飲料産業(酒類および清涼飲料)

  • -生産額が2011年~2015年に13%、2016年~2025年8%。
  • -2015年までの生産目標はビール40億リットル、ワイン1.88億リットル、清涼飲料40億リットル。輸出額は1,4~1,5億ドル。
  • -2025年までの生産目標はビール60億リットル、ワイン4.4億リットル、清涼飲料11億リットル。